5/02/2024

2024/5月の散歩(御岩山~高鈴山)

2024/5/02 (Thu)
茨城県日立方面へ移動途中の、常陸太田市新宿町にある西山御殿(西山荘)
ここは、「水戸黄門」で知られる水戸藩二代藩主徳川光圀公が藩主の座を退いた後の元禄4(1691)年から元禄13(1700)年に没するまでの晩年を過ごした隠居所
庭園のショウブは、まだ成長途中


車を進め、日立市入四間町の御岩(おいわ)神社駐車場で、昼食の後行動開始
神社の説明は、過去ブログ(2023/3/20)にゆだねる

クリンソウが色鮮やかに咲いている


苔むした杉林に、陽が差し込むさまは、神々しい
前回は本堂までで夕刻となり、奥への参拝は今回が初めて
神社本堂の先から、賀毗禮(かびれ、賀毘礼)の高峰への、表参道と裏参道が始まる
登りは裏参道を選びしばらく行くと、裏参道奥宮といわれる「薩都(さと)神社中宮」がある
祭神は立速日男命(たちはやひをのみこと)で、本宮は常陸太田市にある薩都神社らしい
ノミハニワゴケ(蚤埴輪蘚、Haplocladium angustifolium、シノブゴケ科コバノキヌゴケ属のコケ類)と思われる
チゴユリ(稚児百合)

ホウチャクソウの花は筒形の花で、全体の印象はオオアマドコロによく似ているが、ホウチャクソウの花被片6個(3枚の花びらと3枚のガク)は離生しているのに対し、オオアマドコロの花被片6個は大部分が合着しているそうだ
写真右下で茎が枝分かれしているように見えるが、枝分かれしていたらホウチャクソウで間違いないようだ
ホウチャクソウの花被片基部は袋状になっていて蜜を貯める
これを距(きょ)と呼び、花の後ろに突き出した中空の角状のものだが、そんなものは付いていないように見える
オオケタネツケバナ(大毛種漬花、Cardamine dentipetala、アブラナ科タネツケバナ属の多年草、日本固有種)
頂小葉は倒卵状くさび形で、側小葉の2倍以上の大きさで、側小葉は長楕円形
茎につく葉は互生し、茎の中部以上につく葉は葉柄がないか短く、葉柄の基部に茎を抱く付属体はない、という葉の特徴がよく見て取れる

山地の林下のやや湿った場所に生育するが、オオバタネツケバナ(大葉種漬花)は水湿地を好み、タチタネツケバナは、やや乾いた明るい場所に生育するそうだ
裏参道終点近くに、姥神がある

祠の前のこの指示板通り祠の右手を登っていくが、正規のルートではなかった
九州と紀伊半島には、キバナチゴユリが咲くらしい
看板によると、道に迷う方が多いらしいが、表示板のいい加減さが原因だと気づかないのだろうか?
さらに文字表記だけでマップがこれだけ
向陽台とはどこなのか、私は知らないし、日本語読めない人はどうするの?
「賀毘礼の峰」と御岩山は同じなの?
神社としては、御岩山は信仰の神体であり、管理の対象外なのでしょうか?
ハイキングコースは日立市観光物産協会が管理しているようでいて、HPから見れる資料では「御岩山」を使用しているのに、コース表示は「賀毘礼の峰」とは、はて?
想像するに「賀毘礼の峰」とは、一つの山ではなく文字通り峰であり、「御岩山」はその一部だとすれば、標識版での使用は「御岩山」に統一すべきだと思う
とはいえ「御岩山」山頂下で初めて視界が開け、爽快な眺めが広がる

戦前の茨城四十五景、戦後の茨城百景の一つで海抜530m

御岩神社御神体の石柱は、宇宙にまで光を放つという、神々が降り立った場所
やはり「御岩山頂上」イコール「賀毗禮之高峰」としているが、、、
山頂と思われる場所にあった、国土調査鋲
この一帯は日本で最も古い、カンブリア紀の第二世第4期の地層で、5億1100万年前の堆積構造の西堂平層だというが、これがまさにそれ?
御岩山から隣の高鈴山(たかすずやま)へ向かう
急な勾配の無い稜線をしばらく進むと、やっとちゃんとした地図に出会えた
標高623mの高鈴山は、御岩山より100mも高いのに、崖が無いと楽なものだ
田中澄江著の「花の百名山」には、センブリが書かれているが、麓の助川城あたりに広がっていたようだ
後方には北茨城の太平洋が見える
阿武隈高地の南部、多賀山地(別名、日立アルプス)の最高峰で、高鈴県立自然公園内にある一等三角点
レーダー雨量観測用の巨大な塔が立っている


レーダー塔の脇からは素晴らしい太平洋の見晴らしで、San Diegoからの風が吹きつける
御岩神社への帰り道は、緩い下りでもあり軽快だ
アカヤシオは別名をゴヨウツツジ(五葉躑躅)といい、葉が5枚輪生するのが特徴
アカヤシオは葉より先に花が咲くのですが、すでに花期が終わっているのかも
アカヤシオにしては赤みが濃いですが、なかなか満足できる写真が撮れません
昨晩、コストコのトリュフチキンニョッキを食べたところだが、これはトリュフ?
そうこうするうち御岩山を通過して、御岩神社の表参道へ
賀毗禮(かびれ)神宮は表参道奥宮とも呼ばれ、天照大神(あまてらすおおみかみ)、邇邇藝命(ににぎのみこと)、立速日男命(たちはやひをのみこと)を祀る
今上石と呼ばれる巨石があり、この岩の奥からわき出た水が御多満里の池となっており、徳川光圀が『大日本史』を編纂するにあたり、この池の水で筆染めの儀を行ったとされている
立速日男命は、常陸国風土記でしか登場しないこの土地特有の神様で、名前から雷神、もしくは火の神ではないかと言われている


表参道にはシャガがたくさん


1本の杉から枝分かれをして、3本の杉になっているようにも見える
日本で一番古い地層がここで終わり
ここから下は白亜紀の地層になるようです
御岩神社境内では、石楠花が旬

ショウジョウバカマの花が終わり、上に向かってどんどん伸びている
コケの海に浮かぶショウジョウバカマ
ホオノキ(朴の木、朴木、ホオ(朴)、ホオガシワ、Magnolia obovata、モクレン科モクレン属の落葉高木)


駐車場で開始したはずのStravaが記録されておらず、標高480mの姥神様の前でスタートし直しのため、裏参道の記録を欠いている


せっかく日立に来たのだからと、おやつは道の駅日立おさかなセンターで「味勝手丼」
これをいただき、一気に帰宅しました